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イタキスに再びどハマりし、タイトル通り小学生の作文以下の文章力で無謀にも二次小説を書いているチャレンジブログです。

年下の男の子 3

2020/01/11
年下の男の子 4
新年のご挨拶もせぬ内に、お正月もあっという間に終わってしまいました。早くも先が思いやられますが、今年も宜しくお願い致します。
さて、新年初の更新は半端になってる続きものと思い、『桜草』と『年下の男の子』を休み中に読み返したのです。桜草に至っては、最終更新が一昨年の琴子BD…。どれだけ書けないんだと凹みつつ、休みの間に既に書いてあるシーンまでの繋ぎのお話をまとめようと奮起しましたが出来ませんでした_| ̄|○
ならば、年下の男の子はどうだと、必死に取り掛かり仕上げた次第です。
1,2でお分かりと思いますが、原作のイリコトとイメージが大分かけ離れてます。それを踏まえた上で、期待せずにどうぞ(^^;;






ちゃっかり泊まるつもりでいた彼を何とか帰して、やっとの思いで一人になったあたしは頭を抱えた。

「どうしよう…」

お空にいるお母さんに問いかけても当然答えは返ってくる訳なく。誰かに相談しようと思ったが、事が事なだけに相談相手は重要だ。
看護学部の友達は…絶対ダメ。イケメン好きの彼女達は、バイト先の入江くんに当然の様に目を付けていた。その彼と付き合いだしたとなったら、とんでもない騒ぎになる。しかも、付き合う前に致してしまったんだとバレた日には、高校生を誑かした悪女に仕立て上げられるのは火を見るより明らかだ。
そうなると、一番安全なのは高校時代からの親友の理美かじんこだった。決めたら即行動に移すのみ、スマホを手に取ると操作し先に名前の出てきた理美の画面で通話マークをタップした。

「はーい」

「遅くにゴメンね。今、大丈夫?」

「大丈夫だよ。珍しいね、琴子がこんな時間に電話なんて」

「うん。えーと…相談したい事があります」

「何?改まって⁇」

元々あまりかけない時間の電話に加えて、いつもとは違う言い回しに不審がる理美。

「電話じゃちょっと…。会って話せない?明日で良いんだけど」

「何?何⁇そんなに深刻なの?」

「うん」

「よし、分かった。そんなに深刻なら、今から聞こうじゃない」

「えっ⁈良いの?」

「琴子の部屋で良いでしょ?リョウに送って貰うから。あっ、じんこには?まだなら連絡してみる?」

「うん、まだ。じゃあ、連絡お願いします」

「了解。じゃあ、後で」

「うん。気を付けて来てね」

持つべきは親友よね。こんな時間なのに来てくれるなんて。
少しだけ気分が楽になってボスっとベッドに頭を預けたら、気付いてしまった。
乱れたままのシーツ、ゴミ箱にはティッシュの山。

一気にさっきまでの事が思い出され、脳みそが沸騰するんじゃないかって勢いで恥ずかしくなった。これは生々し過ぎる。間も無く二人が来るのに、このままではダメだ。到着する前にと、ゴミ箱を空にして、慌ててシーツを剥がし洗濯機に放り込んで回した。

ふーっ。

下の階の方、こんな時間に洗濯機回してごめんなさい。今日だけですので許して下さい。
ゴウンゴウン言いながら回り続ける洗濯機の前で立ち尽くす。
何でこんな事になっちゃったんだろ?声を大にして言いたいのは、決してあたしが迫った訳じゃない。どっちかって言うと入江くんの口車に乗せられてって感じだったのに。何であんな口車に乗せられちゃったかなぁ…。

「…あっ」

自分の迂闊さを嘆いたら、途端に忘れていた事を思い出してその場に蹲る。
入江くんとの事が衝撃的過ぎてうっかり忘れてたけど、あたし1回生の夏から付き合っていた啓太と今日別れたんだった…。しかも、そのせいでこうなったんだと。





********



「琴子、ゴメン」

交際中の彼、鴨狩啓太から会おうと連絡が入り、待ち合わせで入ったカフェで注文を終えるなり唐突に頭を下げられ何事なのかと固まった。

「あの話、無かった事にして欲しい」

現在看護学部の2回生のあたし達は、年が明けてから後期試験に加えて、初めての実習と立て込んでいて、その日程は落ちこぼれのあたしには中々ハードで、始まる前から泣き言ばかりだった。そんなあたしをみかねた啓太が、実習が終わったらテーマパークへ行こうと人参をぶら下げてくれた。その効果は絶大で、追試はあったが何とか実習も乗り切り、後は計画を実行に移すのみと張り切っていた。
今日会ったのも、てっきり日程を決める為とばかりに思っていたのに、急に無かった事にしてくれと言われて『はい、そうですか』と、すんなり納得出来る訳がない。

「何で?実習終わったら行こうって言ったよね⁇あれ嘘だったの?」

「…ゴメン、今はデートとか考えられない。あの子の力になりたいんだ」

「…秋子ちゃん?」

「ああ」

鈍いと周りから散々言われるあたしでさえ、啓太の指す“あの子”が秋子ちゃんだと直ぐにピンと来た。秋子ちゃんとは、2月から始まった病院での実習で啓太が担当になったあたし達よりも少し年下の女子高生の事だ。上手くいかないリハビリでナーバスになっている彼女に一生懸命寄り添って看護していたのは、同じ病棟で実習していたからよく知っている。真面目で熱血漢で、やるとなったらトコトンやる性格。実習が終わった今も気にかけ、病院に行っているのは聞いていたが、まさかここで自分との約束よりも彼女を優先させるなんて思ってなかった。

「漸く少し前向きになって来たんだ。俺に心を開いてくれてるし、それに応える為にも今は他の誰よりも優先してあげたい」

「あたしよりも?」

「……琴子よりも」

「……」

「ゴメン」

「…とりあえず、啓太の気持ちは分かった」

「本当にゴメン」

「……」

再びの謝罪も反応出来ないあたし。そんなあたしの気持ちに全然気付かない啓太は、ホッとした表情を浮かべ神経を逆撫でする様な事を言った。

「でも、琴子なら分かってくれると思った」

何それ。どうして彼氏が約束を破り他の娘を優先するのを、快く応援出来ると思えるのだろう。
こっちは納得出来ない物を無理矢理消化して、頑張って『分かった』と絞り出したのに。彼の無神経な言葉は、ささくれだった心には痛い位に滲みて、次第に自分の気持ちの中で何かがスーッと引いていくのが分かった。

「話ってそれだけ?」

「ああ…」

「じゃあ、あたし帰るね」

「うん。気を付けて」

送ってもくれないんだ。今まで大切にされている分、自分もその想いに応えなくてはと思ってきたけど、一気にどうでも良くなってしまった。いつだったか、真里奈が女は見切りをつけたら早いと言っていたのが今なら分かる。
一方的な腹立たしさや悔しさなど色々言いたい事はあるが、言ってしまえば涙も出るのは目に見えている。最後にそんな惨めな姿まで晒したくないので、言葉短かに一気に捲し立てた。

「…今までありがとう。秋子ちゃんと仲良くね。さようなら!」

「えっ⁇琴子ーー」

啓太の返事は要らないと急いで席を離れたら、後方でガチャンとガラスの割れた様な大きな音と小さな悲鳴がしたが、振り返る事はせずその場を後にした。







苛立ちを発散するにはお酒だと、アパートへと帰る前にコンビニへ立ち寄った。急ぎ足でぐるりと店内を一周しながら、アルコールとおつまみになりそうな物をカゴへ次々と放り込んでレジへ向かう。
その勢いのままレジカウンターにカゴを置けば、若干店員さんが引いた様に思えたが気にしない。混雑する時間帯では無かったから二人掛かりでレジ打ちと袋詰めが行われコンビニで中々お目に掛からない超ロングなレシートを財布に仕舞った。


重っ。勢い任せに買い過ぎた…。レジで袋を持ち上げた瞬間後悔が押し寄せたが、やっぱり止めますなんては言えないから平気なフリして出て来たが、失敗だった。どうしてあたしは、後先を考えて行動出来ないもんかなぁとトボトボ歩っていたら、コンビニから少し過ぎた所でいきなり足を取られた。

「うわっ⁉︎」

急にバランスを失って、驚いて買い物袋から手を離してしまい荷物は散乱。
辛うじて手はつけたので顔面強打は避けられたが、膝は打った。何でこんな何もない所でと振り返ると、側溝の金網にヒールがハマっていた。そして、無残にもヒールはポッキリ折れてしまっている。何で次から次と自分の身に降りかかるのか。そう思うと、さっきまで我慢出来ていたのに視界は滲み、遂には溢れてコンクリートにポトリポトリと染みていく。

「もう、何なのよ…」

痛さと恥ずかしさ、行き場の無いイライラをその一言で抑えて、散乱した荷物を集めようと手を伸ばした時だった。あたしの手よりも先に拾い上げてくれる人が。慌てて涙を拭うとお礼を言う為に顔を上げた。

「あっ、すいません。ありがとうございーー」

相手の顔を見て、お礼を最後まで言えずフリーズしてしまった。目の前で荷物を拾い集めてくれているのは、バイト先の後輩の入江くんだった。

「大丈夫ですか?ヒール、ハマっちゃったんですね。立てます?」

「えっ…あっ…う、うん。大丈夫」

こんな偶然あるのかと驚いて、あたしがしどろもどろな返事をしている内に、入江くんはテキパキと次々に散乱した物を拾い袋に戻してくれた。そして、側溝からヒールを外して冷静に進言してくれる。

「これ、履いて帰るのは無理だと思います」

「そ、そうだね…」

差し出された靴を受け取り、曖昧に笑う。ただでさえ恥ずかしいこの状況を微妙な知り合いに見られるって…。

なんて日だっ!

あたしがスキンヘッドの強面だったら、ありったけの力でそう叫ぶに違いない程ツイてなさ過ぎ。入江くんも、見ないふりしてくれたら良かったのに。だけど、親切に手を差し伸べてくれた人に、そんな悪態は吐けない。だったら早めに立ち去るのみ。もう片方も脱いで歩いて帰ろうと、靴に手を掛けた時だった。

「まさか、裸足で帰ろうとしてます?」

「えっ⁈う、うん」

その通りだと肯定の返事に、入江くんは「はぁーっ」と大きく溜息を吐いた後、あたしに背を向け屈んだ。

「送ります。乗って下さい」

「い、いいよ!大丈夫だから。家までもうすぐだし」

こんな場面に出くわしただけでも相当な恥ずかしさなのに、おんぶして貰うなんて恥ずかしさが倍増するだけだと必死に固辞するが、入江くんはぐるりとまた正面に向き直った。

「この大荷物に加えて靴も持てます?それに、そんな薄い靴下で歩いて更に足の裏も傷付けるくらいなら、少し位恥ずかしいのを我慢して負ぶわれた方が賢明だと思います」

「で、でも…」

「いいから!」

「…すいません。申し訳ないけど、家までお願いします」

躊躇するあたしにピシャリと言い切った勢いに負けて、入江くんの背中に乗り送って貰う事にした。
コンビニから徒歩数分の部屋まで背中に乗りながら案内すれば、程なくして部屋の前まで着いた。

「琴子さん、鍵出して下さい」

「あっ、はい」

言われた通りにショルダーバッグから鍵を出すと、手渡す。入江くんは解錠して「お邪魔します」と言ってからドアを開けて、玄関に背を向けてあたしを下ろしてから、その横に持ってくれていたコンビニの袋を置いた。

「ありがとう。送って貰って助かりました」

「いえ」

「あっ、もし入江くんが良かったらだけど、お茶飲んで行かない?」






…正直に言います。
送って貰ったお礼を言ったその後の言葉は、完全なる社交辞令です。入江くんって、積極的に人と関わるタイプじゃないし、お断りされると見越しての。
だから、この後は『いえ、結構です』と入江くんが返して、あたしは『そう?わざわざ送ってくれてありがとう。じゃあ、気を付けて帰ってね』とここでお別れする予定だった。なのに、この一言が事態をまた思わぬ方向へと導いてしまうのです。

「じゃあ、お邪魔します」

「ーーっ⁈」

想定外の返事に『えーーっ⁈』と叫びそうになったのを、何とか堪えたあたしを褒めて欲しい。しかし、堪えたせいで変な間が空いてしまった。

「琴子さん?」

「あっ…ち、散らかってるけど、どうぞ~」

入江くんの呼び掛けで我に返って、顔を笑顔に作り直して部屋へと招き入れたのだった。






書けてる所まで一気にアップと思いましたが、1話が長過ぎると読んで下さる方もシンドイかと思いましてここで切ります(^^;
続きも近い内に(多分)上げますのでお待ち下さいませ。

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りん
Author: りん
りんと申します。『イ タズ ラな Kiss』に再びハマったら、二次創作小説に出会い感銘を受け、自分でも小説を書きたくなりブログを始めてしまったお調子者です。

コメント(4)

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2020/01/12 (Sun) 00:05

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2020/01/22 (Wed) 22:57
りん

りん

Re: マロンさん

コメントありがとうございました!お返事大変遅くなって申し訳ありませんm(_ _)m

イケナイ琴子だと思われてましたか(笑)身体から始まった関係ですが、その辺は一応ちゃんと分別はある様にしました(笑)
年下の男の子も見切り発車なので今後展開どう転がるか分かりませんが、とりあえず書けている4話を早く校正しようと思います(^^;;全然近々じゃなくなってしまいましたね(¬_¬)

いつもお気遣いありがとうございます(>_<)無理せずマイペースで今年も頑張りたいと思います^ ^

2020/01/30 (Thu) 20:30
りん

りん

Re: sapphire様

コメントありがとうございます^ ^お返事遅くなってしまい申し訳ありません。

年下の男の子も読んで下さってありがとうございます(*^^*)楽しんで貰えたなら嬉しいです!
原作のイメージとは大分かけ離れてるなと書いていて思うのですが、個人的に入江くんに簡単に靡かない琴子が理想でして(^^;;入江くんも、二次の世界で位は琴子を追って欲しいと言うのが創作の根底にあります。なので、そんな琴子でも受け入れて下さって一安心です。
どんなお話もと言って頂けると、心強いです!あと、桜草も全く進まずでゴメンなさいm(_ _)m少しでも進めると良いのですが、中々書けずで…。

2020/01/30 (Thu) 20:53