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イタキスに再びどハマりし、タイトル通り小学生の作文以下の文章力で無謀にも二次小説を書いているチャレンジブログです。

ベンチとコーヒー

2019/11/21
anniversary 4



入江くんbirthdayは、何も浮かばずスルーしてしまいました…。
今回のお話はストックとしてあったので何とか結婚記念日当日更新です。書いてはあったものの、タイトルで悩みましたが良いのがあったと思い出して拝借しました^_^
タイトルのみで歌詞と内容とはリンクしておりません。







1995年11月21日

「よろしくな、奥さん」

2回目の結婚記念日は、ベンチに座って缶コーヒーでお祝い。ホテルの大広間でのパーティーに比べると侘しいけれど、二人きりって所が救いかなぁ。
気持ちは温かいけど、11月後半の屋外は冷える。それは入江くんも同じだったみたいで、「流石に冷えるから帰るか」と早々に切り上げのお達しが出た。名残惜しいが、これ以上ここに留まっては二人とも風邪を引いてしまうから黙って従う事にした。

「それ、終わってるなら寄越せ」

「えっ⁇」

「缶だよ」

ちょっと気を抜いていた所に不意に言われたものだから何だと戸惑っていたら、先に立ち上がった入江くんはあたしが両手で握っている缶を指差した。

「ダ、ダメ!」

「あっそ」

ダメだと言うあたしを面倒だと判断したのか、理由も聞かずあっさり一言だけ返して自分の缶を捨てに行こうとした入江くんのコートを必死で掴んで引き留めた。

「それもダメ!」

「はあ⁈」

「持って帰るから、それ頂戴」

「断る。これはゴミだ」

「ゴミじゃないよ!」

「ゴミだ!」

この空き缶はゴミでないと訴えたあたしを即座に否定する入江くん。完全に呆れているのは分かったが、諦められないあたしは必死に言葉を紡ぐ。

「違うもん!本来なら、今日はホテルで豪華なパーティーだったんだよ?綺麗なドレス着てみんなにお祝いして貰って、写真もいっぱい撮って思い出がたくさん残ったハズなの。けど、こうなってしまった以上、この缶だけが唯一あたしの2周年の大事な思い出の物証になるのよ!」

「……」

「お願いだから、入江くんのも頂戴!」

ここで負ける訳には行かないと詰め寄るあたしの剣幕に圧倒されて、何も返さない入江くんに畳み掛ける様に必死のお願いを続ける。

「お願い!ね、お願い!」

やっぱりダメか。それならばと、こんな場面に有りがちな子供じみた常套句を持ち出し最終手段に出た。

「それくれたら、なんでもする!」

必死過ぎるあたしに完全に引いていたのに、この言葉に入江くんはピクリと反応して態度が軟化した。

「…何でも?」

「うん!何でも。約束する」

このチャンスを逃すまいとあたしはブンブン縦に頭を振って、絶対約束は守るとアピールして入江くんは漸く折れてくれた。

「ほら、やるよ」

「えへへ、ありがとう」

念願叶って手に入れた、今日という日をお祝いした確かな物証にあたしは満足して頬が緩む。本来ならゴミでしか無い空き缶だけど、二人で結婚記念日のお祝いに乾杯しただけで特別なのよ。

「じゃあ、帰るぞ」

「うん」

二つの缶を左手に持ち変え、空けた右手をを入江くんの腕に絡めて歩き出した。またコレクションが増えてご機嫌だったが、ご機嫌なのはあたしだけじゃなかった。

「楽しみだな」

「えっ?何が⁇」

「だって、何でもしてくれるんだろ?何して貰おうかな」

「えっ?」

驚き顔を上げると入江くんとバッチリ目が合う。その目の奥が怪しく光っていて、ここで漸くあたしは自分の発言がいかに迂闊だったか気付いたのだった。

「エッ、エッチなのはダメだよ!」

「自分の発言に責任持て。『なんでもする』って言ったのはお前なんだから、俺は俺の好きな様にさせて貰う」

「ね、ねぇ、好きな様って一体何⁈あたしに何させるつもり?」

「帰ってからのお・楽・し・み」

「恥ずかしいのとか、痛いのとかは絶対ダメだからね!」

「ははは」

「ちょっ!何その笑い⁇笑い事じゃないから、そこだけは絶対守ってね!」

ダメだと必死の牽制虚しく、『何でも』を盾にして好き放題され、空き缶の対価としてはあまりにも高い代償を支払った。お陰で、空き缶はその後見るたびに微妙な気持ちになる物でしかなくなったのだった。





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りん
Author: りん
りんと申します。『イ タズ ラな Kiss』に再びハマったら、二次創作小説に出会い感銘を受け、自分でも小説を書きたくなりブログを始めてしまったお調子者です。

コメント(4)

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2019/11/21 (Thu) 01:10

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2019/11/21 (Thu) 10:30
りん

りん

Re: チェスナット様

コメントありがとうございます^ ^結婚記念日チャットは、挨拶のみで寝落ちで申し訳ありませんf^_^;

原作でこの状況を招いたお節介好きです♪屋上で叫ぶ琴子に『スーパーマンじゃない』と呆れながらもちゃんと手を貸すのは良い方の影響ですよね(*^^*)

琴子なら空き缶すら欲しがりそうかと思いまして。でも、リアリストな旦那様からすれば絶対ゴミだと(笑)となると、手に入れるにはそれなりの代償は必要になるかなぁといった具合に組み立てました( ^ω^ )
琴子のお願いウケて頂けたなら良かった( ^∀^)2年も過ごせばそれなりに夜も色々あったでしょうから(笑)琴子も予防線張りましたが、全く意味は無かった様です( *´艸`)

2019/11/27 (Wed) 22:32
りん

りん

Re: ちびぞう様

コメントありがとうございました♪そして、私にもイタキス期間に労いのお言葉ありがとうございます!でも、今回は本当に全く更新出来ずで楽しみの無いサイトで申し訳無いですm(_ _)mこれからもマイペースですが創作は続けて行ければなぁと思ってます^ ^

琴子の宝物箱があるとしたら、こんな風にガラクタばっかりな気がします。それも、入江くんが一切形ある物をあげない所為だとは思うのですが(^^;;入江くんの意識が変わったのは、私はやはり28歳の誕生日だと思ってます。元々贈り物に興味がなかった感じはしますが、お互いに夢を叶えたこのタイミングはそれを変える良いキッカケだった様に思えるんですよ(*^ω^*)

2019/11/27 (Wed) 22:53